レース編みとお嫁入りについて
レース編みなどの手芸の品々をトルコでは嫁入りの道具として持参します。
それらは人々に披露するため、母も娘も細やかに神経を使い、その日のために何年も前から用意していくのです。
レース編みも母親や本人が日々編みためて準備します。
イスラム教徒であるトルコ女性は、スカーフが必需品であるため、自分や姑・親族のためにスカーフを何枚も用意します。
これらのスカーフには、オヤと呼ばれる色彩豊かな縁飾りがついていています。
縁飾りは、カギ針で編まれたものが主流ですが、地域によっては、ニードルワークやシャトルの手法、ビーズを編みこんだものがあります。
大きなレース編みとしては、家庭を彩るテーブルクロスやカーテンなどもかぎ針編みやイーネオヤ編みの手法で編まれます。
他にも、棚をかざるレースや客をもてなす際に、盆の上に乗せるレースなど、たくさんのレース編みが嫁入り道具として準備されるのです。